福音の力
マルコ:1:1
マルコがこの手紙を書くころはローマの迫害の時代でした。そのような状況に置かれていたユダヤ人を励ますために書いた手紙です。1節「神の子イエス・キリストの福音の初め。」ここで「初め」と言う言葉は時間上の初めと言う意味です。つまり、原語的に解釈しますと「神の子イエス・キリストの福音の入門」であると言えるでしょう。
創世記1:1節「初めに、神は天地を創造された。」創世記で書かれている「初めに」と言うヘブライ語をギリシャ語に直しますと同じ言葉です。
さて、創世記1:1-2節「初めに、神は天地を創造された。地は混沌であって、闇が深淵の面にあり、神の霊が水の面を動いていた。」特に2節の状況はマルコがこの聖書を書く時の状況と似っていたかも知れません。AD64年ごろローマ市内で大火災があったのです。その時、町の中ではネロ皇帝が火を付けたと言うウワサが流れたのです。ネロ皇帝は危機を免れるためにキリスト者たちが火をつけたと言ういました。
その結果、多くのキリスト者たちは迫害をうけました。「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり」
という状況がマルコにとって、ローマの植民地の状況と同じでずが、神様はそのようなキリスト者たちを
必ず救ってくださることをマルコは信じたと思います。だから1:1節「神の子イエス・キリストの福音の初め。」とマルコは語っていたのです。最近、コロナ禍にあって少しばかりですが、「地は混沌であって、闇が深淵の面にあり」と言葉の意味が理解出来ると思います。旅行も出来ない、人にも会えない、毎回手の消毒、マスク着用など、今まで経験もしてないことをやってきました。福音の力は混沌や暗闇の状況を解決して下さるのです。
福音の力は癒しの力もあります。絶望や悩みの中でいる時に福音に触れることで癒されるのです。
福音の力を経験する機会になりましょう。